活字書体設計3

[活字書体はばたく]活字書体が実際にどのように使われていくかを見守っていきます。

きざはし金陵M_②

『諏訪敦 絵画作品集 Blue』(諏訪敦著、青幻舎、2017年10月20日) 「きざはし金陵Mが本文に使われている本をみつけました」と教えてもらった。諏訪敦さんの画集である。使用例のすべてを購入するわけにはいかないので、こういう情報はありがたい。美術評論…

きざはし金陵B_①

『天文学と印刷 新たな世界像を求めて』(印刷博物館、2018年10月20日) 印刷博物館の企画展「天文学と印刷 新たな世界像を求めて」を訪れた人のうち、展示ディスプレイからフライヤー、チケットにいたるまで、すなわち大きなサイズから小さなサイズまで、そ…

くらもち銘石B_②

『ゲゲゲの鬼太郎1』(水木しげる著、講談社、2018年) 少年マガジンコミックスとして新書サイズで甦った『ゲゲゲの鬼太郎』。いうまでもなく水木しげるの代表作である。 全13巻のうちの第1巻には、1965年に『墓場の鬼太郎』として連載された4話が収録さ…

さおとめ金陵M_①

『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』(池永康晟著、芸術新聞社、2014年) ある書店をぶらついていたとき、1冊の画集が目に飛び込んできた。『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』(池永康晟著、芸術新聞社、2014年)である。素敵な絵だ。手にとってパラパラとペ…

くらもち銘石B_①

『落語こてんコテン』(柳家喬太郎著、筑摩書房、2013年) 私は落語にくわしくない。それでも柳家喬太郎が人気のある落語家であることぐらいは知っている。その程度だ。柳家喬太郎が古典落語五十席について熱く語っているのが『落語こてんコテン』(柳家喬太…

くれたけ銘石B_①

●『東京散歩手帖2015』(リトルモア、2014年) 『東京散歩手帖2015』は、カレンダーやメモ欄などでスケジューリングをするための手帳であるが、史跡や名所の紹介や、イラストマップ付きの散歩ガイドも充実している。「はなぶさ蛍雪M」や「きざはし金陵M」と…

7 「銘石B」とのコンビネーション

「くまそ、銘石体、サン・セリフ」の組み合わせを基本としている。 「くらもち」は、「くまそ」カテゴリー(ゴシック体)であるが、もともと2分の1活字として制作されていた。「銘石」との組み合わせを考えて、少し正方形に近づけて、字面も合わせて設計し…

まどか蛍雪M_①

●『リアル・シンデレラ』(姫野カオルコ著、光文社、2010年3月19日) なにげなくパラパラとページをめくってみたとき、多くの書籍と同じように本文は近代明朝体だと思った。ところが途中から「まどか蛍雪M」が本文に使われているではないか。一冊丸ごととい…

さくらぎ蛍雪M_①

●農林水産省の新聞広告(2008年2月25日、27日、29日付朝刊に掲載) 農林水産省の新聞広告で、株式会社博報堂プロダクツの制作によるものだ。3連作になっており、2008年2月25日、27日、29日の朝刊に掲載された。「海外へ依存する食卓のリスクをおさえ、日本…

5 「蛍雪M」とのコンビネーション

清代の刊本字様から復刻した「蛍雪」と組み合わせる和字書体は、大正時代の教科書に用いられた木版印刷字様「さくらぎ」(和字書体三十六景)を選んだ。「清朝体、かなめ・ひのもと、オールド・ローマン」の組み合わせを基本としている。清朝体は、清代の木…

きざはし金陵M_①

●『ピラニア〜雨の街、俺たちの絆〜』(瓜田純士著、太田出版、2009年3月19日) おなじ作者の『ドブネズミのバラード』(瓜田純士著、太田出版、2008年9月12日)とともに、『ピラニア〜雨の街、俺たちの絆〜』も漢字書体「金陵M」と和字書体「きざはしM」が…

4 「金陵M」とのコンビネーション

明代の南京国子監本から復刻した明朝体「金陵」と組み合わせる和字書体は、和字書体は、明治時代に制作された書体の中から、築地活版製造所五号活字の「きざはし」を選んだ。原資料は近代明朝体との組み合わせだが、動的な結構は「金陵」に合うように思われ…

3 「志安M」とのコンビネーション

元代の福建刊本から復刻した元朝体「志安」と組み合わせる和字書体は、江戸時代の木版印刷字様「げんろく」(和字書体三十六景)を選んだ。元朝体は「志安」だけしか試作していない。欧字書体はイタリックの「Libra」とした。「陳起、ひふみ、Aries」との兼…

2 「陳起M」とのコンビネーション

宋代の浙江刊本から復刻した「陳起」と組み合わせる和字書体は、「龍爪、さきがけ、Aries」の場合と同じく、江戸時代の木版印刷の字様を復刻したものを想定している。すなわち「宋朝体、ひのもとのめばえ、ヴェネチアン・ローマン」の組み合わせである。 「…

かもめ龍爪M_①

●『ジハード1 猛き十字のアッカ』(定金伸治著、星海社文庫、2014年1月9日) 冒頭のわずか6ページだけだが、漢字書体「龍爪」と和字書体「かもめ」の組み合わせが使われている。 最初は読みなれていないので、読みにくいと思うだろう。近代明朝体に比べれば…

1 「龍爪M」とのコンビネーション

宋代の四川地方の刊本から復刻した「龍爪」と組み合わせる和字書体は、江戸時代の木版印刷の字様を復刻したものを想定している。すなわち「宋朝体、ひのもとのめばえ、ヴェネチアン・ローマン」の組み合わせである。 そもそも江戸時代の木版印刷字様を復刻し…