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活字書体をつかう

[制作ノート3]活字書体が実際にどのように使われていくかを見守ります。

7-1 「銘石」+「くれたけ」+「Sagitarius」

●『東京散歩手帖2015』(リトルモア、2014年) 『東京散歩手帖2015』は、カレンダーやメモ欄などでスケジューリングをするための手帳であるが、史跡や名所の紹介や、イラストマップ付きの散歩ガイドも充実している。「はなぶさ蛍雪M」や「きざはし金陵M」と…

7 「銘石B」とのコンビネーション

「くまそ、銘石体、サン・セリフ」の組み合わせを基本としている。 「くらもち」は、「くまそ」カテゴリー(ゴシック体)であるが、もともと2分の1活字として制作されていた。「銘石」との組み合わせを考えて、少し正方形に近づけて、字面も合わせて設計し…

5-3 「蛍雪」+「まどか」+「Taurus」

●『リアル・シンデレラ』(姫野カオルコ著、光文社、2010年3月19日) なにげなくパラパラとページをめくってみたとき、多くの書籍と同じように本文は近代明朝体だと思った。ところが途中から「まどか蛍雪M」が本文に使われているではないか。一冊丸ごととい…

5-1 「蛍雪」+「さくらぎ」+「Taurus」

●農林水産省の新聞広告(2008年2月25日、27日、29日付朝刊に掲載) 農林水産省の新聞広告で、株式会社博報堂プロダクツの制作によるものだ。3連作になっており、2008年2月25日、27日、29日の朝刊に掲載された。「海外へ依存する食卓のリスクをおさえ、日本…

5 「蛍雪M」とのコンビネーション

清代の刊本字様から復刻した「蛍雪」と組み合わせる和字書体は、大正時代の教科書に用いられた木版印刷字様「さくらぎ」(和字書体三十六景)を選んだ。「清朝体、かなめ・ひのもと、オールド・ローマン」の組み合わせを基本としている。清朝体は、清代の木…

4-1 「金陵」+「きざはし」+「Taurus」

●『ピラニア〜雨の街、俺たちの絆〜』(瓜田純士著、太田出版、2009年3月19日) おなじ作者の『ドブネズミのバラード』(瓜田純士著、太田出版、2008年9月12日)とともに、『ピラニア〜雨の街、俺たちの絆〜』も漢字書体「金陵M」と和字書体「きざはしM」が…

4 「金陵M」とのコンビネーション

明代の南京国子監本から復刻した明朝体「金陵」と組み合わせる和字書体は、和字書体は、明治時代に制作された書体の中から、築地活版製造所五号活字の「きざはし」を選んだ。原資料は近代明朝体との組み合わせだが、動的な結構は「金陵」に合うように思われ…

3 「志安M」とのコンビネーション

元代の福建刊本から復刻した元朝体「志安」と組み合わせる和字書体は、江戸時代の木版印刷字様「げんろく」(和字書体三十六景)を選んだ。元朝体は「志安」だけしか試作していない。欧字書体はイタリックの「Libra」とした。「陳起、ひふみ、Aries」との兼…

2 「陳起M」とのコンビネーション

宋代の浙江刊本から復刻した「陳起」と組み合わせる和字書体は、「龍爪、さきがけ、Aries」の場合と同じく、江戸時代の木版印刷の字様を復刻したものを想定している。すなわち「宋朝体、ひのもとのめばえ、ヴェネチアン・ローマン」の組み合わせである。 「…

1-2 「龍爪」+「かもめ」+「Aries」

●『ジハード1 猛き十字のアッカ』(定金伸治著、星海社文庫、2014年1月9日) 冒頭のわずか6ページだけだが、漢字書体「龍爪」と和字書体「かもめ」の組み合わせが使われている。 最初は読みなれていないので、読みにくいと思うだろう。近代明朝体に比べれば…

1 「龍爪M」とのコンビネーション

宋代の四川地方の刊本から復刻した「龍爪」と組み合わせる和字書体は、江戸時代の木版印刷の字様を復刻したものを想定している。すなわち「宋朝体、ひのもとのめばえ、ヴェネチアン・ローマン」の組み合わせである。 そもそも江戸時代の木版印刷字様を復刻し…

0-5 日本語書体八策の考え方

和字書体を中心に考えれば、組み合わせる漢字書体はいくつも考えられる。それによって多数の日本語書体ができることになる。また漢字書体を中心として考えれば、これまたいくつもの組み合わせが可能となる。 また漢字書体も、中国における刊本字様として欧字…

0-4 和字・漢字・欧字書体の混植

現代日本語の表記が漢文訓読文から発展したと考えれば、日本語書体は漢字が中心である。漢語や語幹を漢字で書くという文章の構造からいっても、漢字を軸として和字や欧字を交えるとするのが本筋のようでもある。 近代金属活字が伝来した明治時代以降において…

0-3 漢字・欧字書体の伝来と和字書体

漢字書体は中国から伝来した 江戸時代にわが国に明朝体による刊本がもたらされ、南京国子監本『南斉書』の覆刻した和刻本『南斉書』、楞厳寺版『嘉興蔵』を覆刻した鉄眼版『一切経』などのように、覆刻によって定着していった。 漢字は中国から輸入したもの…

0-2 漢字書体を変えればイメージが変わる

漢字書体を変えればイメージが変わる わが国の近代活字揺籃期の活字見本帖である『BOOK OF SPECIMENS』(平野活版製造所、1877年)には、漢字書体・和字書体・欧字書体がそれぞれ明確にわけられて掲載されている。 ひとつの和字書体を複数の漢字書体と組み合…

0-1 調和体(漢字かな交じり書)

「調和体」とは漢字とかなとを調和よく書いた書をいう。書道は基本的に、「漢字」「かな(和字)」「調和体」というジャンルで構成されている。調和体という名称は、尾上柴舟(1876―1957)によって唱えられた。「粘葉本和漢朗詠集」の書を基としたもので、和…